眼瞼下垂(保険適用/挙筋前転法)

眼瞼下垂(保険適用)の症例 E.Tさん/42才 女性

眼瞼下垂(保険診療
  • 手術名:通常のメスを使用した眼瞼下垂症手術
  • 手術方法:上瞼の皮膚を必要最小限切開し、上眼瞼挙筋腱膜を腱板に前方固定します。
  • 副作用:最低2週間ぐらいの腫れ、内出血・手術効果の左右差・瞼のつっぱり感・異物感など
  • 費用:保険適用 両側約45,000円(3割負担の場合) / 片側約22,500円(3割負担の場合)

眼瞼下垂の保険診療とは

眼瞼下垂症は挙筋が瞼から離れている為に起こる病気ですが、(一部の先天的な眼瞼下垂は除きます)その程度は様々で、ほとんど無症状の人も居れば、強い頭痛や肩凝りに悩まされる方まで幅広いです。
重症の方は挙筋の位置が瞼の奥の方に遠く離れているので、簡単に引き寄せる事が難しく、保険手術の様に普通のメスで切ったのでは出血が多くてかなり難しい手術になります。そこで当院では無血手術が可能なレーザーメスを使って手術をします。殆ど出血しないので、瞼の奥に落ち込んだ見つけにくい挙筋であっても上手く探し出して瞼板に繋ぐことができるのです。難しい重症の眼瞼下垂ではレーザーメスが不可欠です。
ただし、レーザーメスは保険適応が無いので自費診療の手術になります。また、皮膚を切りたくないという希望を多くの方から頂戴します。保険手術は皮膚を切ることが義務付けられています。しかし、切らない方法でも保険手術に匹敵する効果を出す事ができます。それが当院の「スーパー埋没法」ですが、これもやはり自費診療の手術になります。
この様に、同じ挙筋前転法をするのにも、保険では認められていない器械やテクニックを駆使することで、より快適で確実な手術ができます。
  • 挙筋腱膜を切離1. 皮膚と眼窩隔膜を切開し、離れた所にある挙筋腱膜を探し出す
    ※青〇部分:挙筋腱膜と瞼板との間に距離(隙間)がある為に挙筋の力が瞼板に届かない
  • 挙筋腱膜を引き出す2. 挙筋腱膜を引き出す(前転)
  • 瞼板を縫合3. 前転した挙筋腱膜と瞼板を縫合する
  • 瞼板に固定4. 前転した挙筋腱膜を瞼板に固定する

眼瞼下垂は瞼と筋肉との結合部分が徐々に緩んでくる為にまぶたを開ける力が弱くなる症状です。眼瞼下垂の手術では瞼板から離れた挙筋を瞼板の近くに縫いつけることで、挙筋の働きが良くなって目を開き易くする治療方法です。
皮膚を切る必要がありますが、挙筋が瞼板にしっかり固定されると楽に眼が開くようになります。

立花院長

保険診療と自費診療の違いについて眼瞼下垂症(挙筋前転法)の手術を保険で受ける場合には、いろいろな条件、制約があります。

①まず美容的な目的で手術を受ける事は出来ません。つまり本当は眼瞼下垂ではないのに、二重にしたいために眼瞼下垂を利用してはいけないという事です。診察してみて、確かに眼瞼下垂と診断されなければならないのです。また例え眼瞼下垂と診断されても、美容的な希望が多い場合は自費での治療となります。

②保険の場合は手術で使う器具や手術の方法が決められておりますので、それ以外の手技で手術をする場合は自費になります。
保険の手術では普通のメスを使って皮膚を切り、挙筋前転法を行うことになっています。レーザーメスを使った手術や、皮膚を切らない手術が保険で出来ないのはその為です。また、以前に別の病院で瞼の切開術を受けた方の場合は眼瞼下垂の修正手術を行う事になりますが、傷跡のために皮膚が固くなっており、内部は癒着しているために困難な手術になります。このような場合も特殊な手技で手術を行いますので、自費診療となります。

眼瞼下垂の保険適用を選ぶ時のポイント眼瞼下垂の程度がそれほど重症ではなく(必ずしも症状の強さとは比例しません)、少しぐらいの皮膚を切る事を気にしないのであれば保険で受ける方が断然よいと思います。保険の手術だからと言って、見た目の出来具合を完全に無視する訳ではありません。当院では、瞼が最も開き易くなる、無理のない位置に二重を設定して挙筋を前転する事によって、見た目も自然に仕上げます。

眼瞼下垂のデザインのポイント

  • 眼瞼下垂の症状はあるが軽度と言われた
  • 最近、いつも目が閉じかけていて、眠たそうだと言われる
  • まぶたが瞳にかかっていて見えづらい
  • 額に深いシワが増えてきた
  • 費用が心配で保険適用の範囲で治療したい
  • 腫れやダウンタイムがある程度あっても治療費を抑えたい
  • 1.

    診察・カウンセリング(手術のご予約)

    患者様の眼瞼下垂の自覚症状の確認をし、眼瞼下垂の確認検査、適応する手術方法についての説明とシミュレーションを行います。

    • シミュレーションでは、手術効果がどれぐらい見込めるか、また見た目について事前に確認します。
    • 確認検査とシミュレーションで、眼瞼下垂の症状が確定できましたら手術の説明を行います。
    • その際、眼瞼下垂の重症度と患者様の要望を伺いながら手術方法をご提案します。
    • また眼瞼下垂の症状が重度の場合、保険適用できない場合がありますので予めご了承ください。
    • 保険適用の場合は通常のメスを使用します。
  • 2.

    血液検査

    • 眼瞼下垂の手術を希望する方は血液検査を行います。
    • 血液検査を受けた方は手術日の予約が出来るようになります。但し、検査の有効期間は3か月ですのでそれまでに手術を受ける事になります。
  • 3.

    治療

    • 局所麻酔による日帰り手術を行います。入院はありません。
    • 手術は両眼で約40分で終わります。
  • 4.

    治療後

      手術後、 5~10分ぐらい冷やします。その後、軟膏薬を塗ってからご帰宅できます。内服薬と塗り薬、痛み止め、点眼薬などをお渡しします。

  • 5.

    手術後翌日~3日後

    洗顔、シャワーは可能ですが、抜糸が終わるまでは上瞼は擦らない様にして下さい。手術部位には毎日軟膏を塗布して下さい。

    • 上まぶた以外のメイクは翌日から可能です。
    • 手術後の腫れは2週間ぐらいで引きますが、瞼の腫れの状態は目が開かなくなるような日常生活に支障が出る事はありません。

    ※手術後の腫れは個人差があります。

  • 6.

    抜糸

    • 7日後に抜糸します。
    • 上まぶたのメイクは抜糸の3日後から可能です。
  • 7.

    経過観察

    • 1ヶ月後に経過確認を行うので来院していただきます。
    • 経過観察では手術後の眼瞼下垂の症状や傷の具合などを確認します。
  • しばらく冷やしてから薬を塗って帰宅していただきます。
  • 内服薬と塗り薬、痛み止め、点眼薬などをお渡しします。
両目 片目
3割負担の場合※ 45,000円程度 22,500円程度

※後期高齢者の方の場合:1割から3割負担 (上限負担金額は各保健資格内容により変わります)生活保護を受けている方や母子家庭の方などは無料で手術を受けられる場合がございますので、まずはカウンセリングでご相談ください。

Q 眼瞼下垂の費用はいくらくらいかかりますか?
A 眼瞼下垂の手術費用は、手術内容によって変わります。保険適用の場合、3割負担で両瞼で44,000円ぐらいです。
Q 眼瞼下垂の手術の腫れ(ダウンタイム)いつまでですか?
A 保険適用の手術の場合、ダウンタイムは約2週間程度腫れますが、1週間後の抜糸が終われば、その3日後ぐらいから上瞼のメイクが可能です。また見た目ほど困らないと思います。
Q 眼瞼下垂手術のダウンタイムを短くするために、生活上で気をつけることはありますか?
A 飲酒と喫煙、水分の摂り過ぎを避けて、なるべく顔を上向きにすること、顔を激しく動かさない事、寝る時もうつ伏せにならない事、空気の悪い所に行かない事、当院の注意事項を遵守する事などです。
因みに手術方法によりダウンタイムに違いがあり、切らない手術が最も早く落ち着きます。

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